赤ちゃんへのアルコールの影響と注意点
胎児性アルコール症候群(FAS)の即時症状
妊娠中にアルコールを摂取すると、胎児性アルコール症候群(FAS)が胎内で発症します。出生後も、低体重、頭囲の小ささ、協調運動障害、臓器機能不全、不安感、顔面奇形(鼻と口の溝が浅い、眼裂が小さい、頬骨が平坦)などが見られます。
胎児性アルコール症候群の長期的影響
妊娠中の飲酒は、出生直後だけでなく生涯にわたり影響します。協調運動の不良、微細運動技能の低下、対人関係の困難、想像力や好奇心の欠如、記憶力低下、問題解決能力の低下、言語理解の遅れ、多動性、衝動性などが報告されています。
授乳中のアルコール摂取と赤ちゃんへの影響
授乳中の母親がアルコールを摂取すると、乳汁中に移行するアルコールは血中濃度とほぼ同等で、最大濃度は飲酒後30分〜1時間でピークになります。国立アルコール乱用研究所の調査によると、母親がアルコールを摂取した後3〜4時間は、乳児の摂取量が約20%減少し、母乳の産生も低下します。その結果、赤ちゃんの睡眠パターンや粗大運動の発達が阻害され、摂取できる母乳量も減少します。
米国外科医長官の警告
米国外科医長官は、妊娠中または妊娠の可能性がある女性はアルコールを一切摂取しないよう推奨しています。「安全なアルコール量は存在しない」とし、受胎初期から胎児の発達に悪影響を及ぼす可能性があるため、妊娠の可能性がある場合は飲酒を控えることが重要です。
