コンタクトレンズ装着による合併症

適切な使用条件下ではコンタクトレンズは便利で快適です。しかし、体はレンズを異物として認識します。酸素供給が不足したり、たんぱく質が過剰に蓄積したまま長時間装着すると、さまざまな合併症が起こります。

角膜潰瘍

角膜潰瘍はレンズ装着者に最も多く見られる合併症のひとつです。消毒不十分なレンズや、長時間装着するタイプのレンズ使用者が特にリスクが高く、レンズによって角膜表面に小さな擦過傷ができ、そこから細菌が侵入して感染します。主な症状は目の激しい涙、光過敏、視力低下、赤みと痛みです。症状が出たらすぐにレンズを外し、眼科医の診察を受けてください。治療は抗菌点眼薬を1〜2週間使用し、その間はレンズを装着できません。重症化すると永久的な瘢痕が残り、視力に影響を与えることがあります。

巨大乳頭結膜炎

巨大乳頭結膜炎は、レンズ上にたんぱく質やレンズ材質・保存液に対するアレルギー反応が起こり、まぶたの内側に小さな突起や腫れができる状態です。視力自体は損なわれませんが、赤み、かゆみ、粘りのある分泌物が出てレンズの装着感が著しく低下します。定期的なレンズの消毒と、使い捨てレンズの使用が予防に有効です。

角膜浮腫(角膜腫脹)

角膜が十分な酸素を受け取れないと、角膜組織に水分がたまり浮腫が起こります。特に就寝中にレンズを装着したままにする「連続装着」ユーザーでリスクが高いです。症状としては視界がぼやける、光の周りに虹色のハローが見える、取り外す際に痛みや刺激感が生じます。長期にわたる浮腫は角膜感染や永久的な瘢痕の原因となります。メーカーの交換時期を守り、夜間の装着は避けましょう。

角膜血管新生

角膜は本来無血管組織ですが、酸素不足が続くと新たな血管が形成されます。これが進行すると血管が拡大し、結合組織とともに角膜全体に広がり、瞳孔部まで侵食することがあります。酸素透過性の高い素材のレンズに切り替えるか、連続装着をやめることで進行を抑えられます。

合併症を防ぐためには、正しいレンズの取り扱い・消毒、適切な装着時間の遵守、定期的な眼科検診が不可欠です。

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