循環系
人体の循環系は閉鎖系で、心臓から血液が送り出され、再び心臓へ戻ります。酸素を含む赤血球は大動脈から小動脈へ、最終的に毛細血管へと流れ、眼の組織へ酸素を拡散させます。酸素を供給した赤血球は静脈を通って心臓へ戻り、再び酸素を補充されます。
眼へのダメージ
網膜は酸素供給が絶えず必要です。毛細血管の非灌流が進行すると、眼底検査で血液やタンパク質が網膜に漏れ出す様子が観察され、これが糖尿病性網膜症と呼ばれます。米国国立眼研究所は、軽度非増殖型から増殖型までの段階を示しています。
患者が感じる症状
初期の軽度・中等度非増殖型では視力に変化がほとんどありませんが、網膜が不可逆的に損傷していることに気付かない危険があります。症状が進行し重度・増殖型になると、血液や損傷した桿体・錐体細胞により視野に黒い欠損が現れ、視力低下が顕著になります。早期発見のため、糖尿病患者は毎年散瞳検査を受けることが重要です。
毛細血管非灌流がもたらす失明
長期にわたる非灌流は網膜の酸素不足を招き、新生血管が増殖(増殖型糖尿病性網膜症)します。新生血管は脆く出血し、網膜に瘢痕や剥離を引き起こし、最終的に失明に至ります。
毛細血管非灌流の予防策
糖尿病の罹患期間が長いほど非灌流による網膜症のリスクは高まります。血糖値の変動や高血糖が動脈内皮を損傷し、毛細血管への血流を減少させます。適切な食事、運動、医師処方の薬による血糖コントロールがリスク低減に有効です。
