ヒドロゲルコンタクトレンズの欠点と注意点

ヒドロゲルコンタクトレンズ(ソフトコンタクトレンズ)は、超吸水性の高い高分子が網目状に結合した構造を持ちます。2020年時点で市場に出回っている主なタイプは、2‑ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)を主成分とする従来型と、シリコンを組み込んだシリコーンハイドロゲル型の2種類です。硬質ガス透過性(RGP)レンズに比べて装着感は優れていますが、以下のような欠点も指摘されています。

取り扱いが難しい

Jorge E. Roldan(2003年、ルイジアナ工科大学生物科学部)の研究によれば、ヒドロゲルレンズは機械的強度が低く、外部からの力に弱いです。指でレンズを掴むと形状が一時的に変形したり、最悪の場合は裂けてしまうことがあります。このため、装着や取り外しに時間がかかり、レンズを落としてしまうリスクも高くなります。

酸素透過性の制限

シリコーンハイドロゲルは十分な酸素透過性を持ちますが、従来型のハイドロゲルは透過性が低く、長時間装着すると乾燥感や角膜浮腫を引き起こすことがあります。角膜浮腫は角膜が過剰に水分を吸収する状態で、視界のぼやけや光のハロー、眼痛を伴います(Robert B. Steffen & Kevin P. McCabe, 2004)。

汚染リスク

シリコーンハイドロゲルレンズは酸素透過性が高い一方で、汚染に対しては脆弱です。汚染が進むと上皮弧状損傷(SEAL)やコンタクトレンズ関連乳頭結膜炎(CLPC)などの感染症を引き起こす可能性があります(Steffen & McCabe, 2004; E. Lawrence Bickford, The EyeCare Connection)。

滅菌・ケアの手間

ミズーリ大学スト.ルイス校の視能訓練学部(1999年)によれば、ヒドロゲルレンズは硬質レンズに比べて、より複雑で高価な滅菌薬が必要です。特にシリコーンハイドロゲルは、保湿性を維持するために特殊な表面処理やコーティングが求められ、費用がかさむ点が課題です。

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