女性の脱毛(抜け毛)の原因
米国食品医薬品局(FDA)の調査によると、米国だけで約2,000万人の女性が脱毛に悩んでいます。主な原因は遺伝的素因とホルモンバランスの乱れですが、ストレスや栄養不足、薬剤、免疫系の異常、皮膚疾患なども関与します。多くは一時的で、適切な対策で改善可能です。
遺伝的要因
家族に男性型・女性型脱毛症の既往があると、同様の脱毛が起こりやすくなります。特に頭頂部や前頭部で髪の密度が減少し、毛周期が遅くなるか、再成長しなくなることがあります。
ホルモンの変化
妊娠・出産、経口避妊薬、閉経、甲状腺機能障害などのホルモン変動が脱毛を引き起こします。妊娠や甲状腺の一時的な変化では、体が正常に戻ると髪も自然に回復します。閉経期はエストロゲンが減少し、テストステロンが相対的に増えるため、脱毛が顕著になることがあります。
食事・栄養不足
たんぱく質や鉄分、ビタミン、ミネラルが不足した食事、急激な体重減少は髪の成長を阻害します。特に低タンパク・低鉄食は抜け毛を招きやすく、バランスの取れた食事やサプリメントで改善できます。
薬剤・皮膚疾患
新たに服用した薬が原因で局所的に抜け毛が起こることがあります。細胞分裂を抑えるシト毒性薬や特定の抗がん剤が代表的です。また、頭皮の白癬(リングワーム)や真菌感染はかゆみとともに抜け毛を引き起こし、適切な抗真菌薬で治療できます。
免疫系の異常
自己免疫疾患が毛包を攻撃することで起こる円形脱毛症(alopecia areata)や、糖尿病・全身性エリテマトーデス(SLE)などの疾患でも髪が細くなることがあります。
ストレス
身体的なストレス(手術・重病)や精神的なストレスは一時的に脱毛を引き起こします。さらに、自己刺激性抜毛症(trichotillomania)では、無意識に髪を引っ張り抜くことで斑状脱毛が生じます。カウンセリングや薬物療法で対処可能です。
