ウエスタンブロットによる検出方法の解説
世界的にHIV・AIDS患者が増加する中、正確なHIV検査の重要性が高まっています。ELISAで陽性が出た後、医師はウエスタンブロット検査で感染の有無を確定します。ライム病の診断でも同様の手法が用いられます。ウエスタンブロットは、ゲル上の血液サンプルを膜へ転写し、抗体を検出する高度な方法です。検出には酵素・基質、あるいは蛍光標識抗体が使用されます。
酵素系検出法
アルカリホスファターゼ(AP)
APはウエスタンブロットで広く用いられる酵素です。反応時間が直線的に伸びるため、長時間反応させるほど感度が向上します。一方、反応が長引くと背景ノイズが増え、結果が乱れることがあります。
ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)
HRPはAPに比べて分子サイズが小さく、活性が高く、膜との相性が良い点が評価されています。信頼性が高く、価格も安価で入手しやすいため、実務で好まれます。
基質系検出法
クロモジェニック基質
クロモジェニック基質は酵素反応の産物を可視化しやすく、迅速な確認に適しています。ただし感度はやや低く、ブロットが乾燥すると色が薄れることがあります。
化学発光基質(Chemiluminescent)
化学発光基質は酵素が活性を保ち続ける必要があります。最適条件下では1時間から24時間以内に結果が得られ、デジタルイメージング装置やX線フィルムで信号を捕捉します。
蛍光標識抗体(Fluorophore)
酵素・基質を使用しない場合、蛍光標識抗体が利用されます。励起光源で膜上の蛍光を発光させるため、専用の検出装置が必要です。費用は高いものの、同時に複数の蛍光色を用いて多重解析が可能です。
