HIV治療薬の副作用と注意点
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)はCD4陽性T細胞を破壊し、免疫機能を低下させてエイズへと進行させます。現在、HIVワクチンは実用化されていませんが、感染後はウイルスの増殖を抑える治療薬が利用可能です。適切に服用すれば、健康寿命を延ばし、生活の質を向上させることができます。
治療薬の分類
HIV治療薬はウイルスのライフサイクルの異なる段階を標的とする5つのクラスに分かれます。
- エントリ阻害薬
- インテグラーゼ阻害薬
- ヌクレオシド/ヌクレオチド逆転写酵素阻害薬(NRTI)
- 非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI)
- プロテアーゼ阻害薬
副作用と治療継続の重要性
薬剤による副作用が現れると、患者は服薬を中断したり、投与量を減らしたりしがちです。しかし、治療を止めるとウイルスが再増殖し、血中薬濃度が低下し、耐性ウイルス株が出現するリスクが高まります。
主な副作用
男女共通で報告される代表的な副作用は以下の通りです。
- 倦怠感
- 発疹
- 下痢
- 口渇
- 頭痛
- 脱毛
- 吐き気
- 体重減少
女性に多い副作用
女性特有または女性で頻度が高い副作用として、以下が挙げられます。
- 脂肪代謝異常(リポジストロフィ)
- 貧血
- 月経異常
- 骨密度低下
- 代謝性アシドーシス
妊娠中の使用
近年の治療進歩により、母子感染率は大幅に低下しています。妊娠中のすべての女性に対して、適切なHIV薬の継続使用が推奨されます。ただし、Sustiva(エファビレンツ)とd4T(ステビロジン)やddI(インドリビン)など特定の組み合わせは胎児にリスクをもたらす可能性があるため、医師と相談しながら薬剤を選択する必要があります。
