10代におけるHIV感染の症状と対策
HIV感染の症状は、感染時期や個人差により大きく異なります。出生時や母子感染で感染した場合は、進行したエイズ症状が現れることがあります。一方、思春期に感染した場合は成人と同様の病態が進行します。
母子感染 (MTCT)
- HIVは感染した母親から胎児・新生児へ、妊娠・分娩・授乳の3つの段階で感染することがあります。母子感染で生まれた子どもは、早期に重篤な症状を呈することもありますが、数年は無症状で過ごし、思春期まで症状が出ないこともあります(NIAID)。
疾患の進行
- NIAIDの報告によると、出生時に感染した子どもの約半数は9歳以降も比較的健康に過ごしています。しかし、思春期に症状が出始めると、肺炎(Pneumocystis肺炎)、リンパ性間質性肺炎、口腔カンジダ症、慢性下痢などの機会感染が起こりやすくなります。また、HIV脳症により歩行障害や学習困難、けいれんが見られることがあります。思春期のHIV感染者は、通常の小児期感染症でも症状が重くなることがあります。
その他の感染経路
- 母子感染以外の主な感染経路は、保護されない性行為や注射器・注射器具の共有です。思春期に感染した場合、成人と同様に症状が進行します。急性HIV感染期の主な症状は、発熱、リンパ節腫脹、咽頭痛、倦怠感、皮疹、消化器症状などで、これらは他のウイルス感染と似ています。急性期を過ぎると無症状期が約10年続くことがあります。
検査
- 急性期の症状は他のウイルス性疾患と類似しているため、症状だけでHIVと診断することはできません。感染の疑いがある場合は、必ずHIV検査を受けることが重要です。検査は自分の感染状態を知り、他者への感染拡大を防ぐ唯一の手段です。検査施設は各自治体や保健所の情報をご参照ください。
経過観察
- HIV陽性と診断された思春期の若者は、定期的にCD4細胞数とウイルス量を測定し、病状の進行をモニタリングする必要があります。これにより、適切な治療開始時期や生活上の選択が可能になります。
