HIV曝露後予防(PEP・nPEP)ガイドライン
PEP(職業的曝露後予防)
医師や看護師など、職業上のHIV曝露があった場合に用いる標準的な治療です。短期間(約4週間)の抗レトロウイルス薬投与が推奨され、主に以下のレジメンが使用されます。
- レトロビル+エピビル(AZT+3TC):1日2回、合計1200 mgを服用。
- コンビビル(AZT300 mg+3TC150 mg):1日2回、約4週間服用。
これらの組み合わせは短期間での使用において副作用が比較的少なく、臓器毒性のリスクも低いとされています。
nPEP(非職業的曝露後予防)
日常生活での曝露(例:性行為、注射器の共有)に対しては、医師が処方をためらうことが多いです。その理由は、曝露の背景、抗レトロウイルス薬の副作用、服薬遵守の困難さなどです。
nPEP が必要と判断された場合は、PEP と同様のレジメンが採用されます。
- レトロビル+エピビル(AZT+3TC)またはコンビビルを1日2回、4週間継続。
利点と注意点
短期間の抗レトロウイルス薬投与は、HIV感染リスクを大幅に低減できる点が最大の利点です。特にコンビビルは、妊娠中の女性でも安全に使用でき、既存の臨床試験で有効性が多数確認されています。
しかし、以下の副作用が起こり得ます。
- 吐き気・嘔吐
- 下痢
- 頭痛・倦怠感
副作用は軽度から重度まで幅があり、脱水や服薬中断につながることがあります。特に重度の副作用は服薬遵守率を下げ、予防効果の低下やウイルス耐性獲得のリスクを高めます。
したがって、治療開始前に医師と副作用管理の計画をしっかり話し合い、定期的なフォローアップを行うことが重要です。
