HIV患者におけるトキソプラズマ症の基礎知識
トキソプラズマ症とは
トキソプラズマ症は、単細胞寄生虫 Toxoplasma gondii によって引き起こされる一般的な感染症です。猫の糞便、加熱が不十分な肉、汚染された水などを介してヒトに感染します。免疫が正常な人では軽症で済むことが多いですが、免疫抑制状態にある HIV 感染者では重篤な合併症を起こすことがあります。
HIV 感染者に見られる症状
症状は感染の程度により幅があります。軽度の場合は発熱、頭痛、筋肉痛などの非特異的症状にとどまりますが、重症になると脳炎や眼球内炎を引き起こし、最悪の場合は死亡に至ります。
治療法
治療は免疫正常者と同様に、ピリメトミンとスルファジアジンといった抗寄生虫薬を組み合わせて行います。通常、6〜8 週間の投薬が必要です。
予防策
HIV 感染者がトキソプラズマ症を予防するためのポイントは次の通りです。
- 猫の糞便への直接接触を避ける。
- 庭仕事や猫用トイレを清掃する際は手袋を着用する。
- 果物や野菜は食べる前に十分に洗う。
- 肉は中心部まで十分に加熱する。
- 飲料水は沸騰させてから飲む。
定期的な検査と適切な抗レトロウイルス療法により、免疫機能を維持すればトキソプラズマ症のリスクは大幅に低減できます。
