血清ASO定量検査とは何か?

背景

免疫系は感染から体を守るために抗体というたんぱく質を産生します。抗体は血中に存在し、細菌やウイルスなどの抗原に結合して中和し、他の免疫細胞に除去させます。抗体は抗原ごとに特異的に作られ、血中に抗体があることはその抗原に以前に曝露された証拠です。定性検査は抗体の有無を、定量検査はその濃度を測定します。

ストレプトリジンO(Streptolysin O)

Streptolysin Oは連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)が産生する毒素の一つで、酸素に触れると活性が失われるため「O」という名称が付いています。細胞膜を破壊して細胞死を引き起こすため、体は抗Streptolysin O抗体(ASO抗体)を作って中和します。ASO定量検査は血中のASO抗体濃度を測定します。

測定方法

検体中のASO抗体は、ASOでコートされた粒子と血清を混合し、抗体が結合すれば凝集が起こります。この凝集による光散乱(ネフェロメトリー)または濁度(タービディメトリー)を測定し、既知濃度の標準と比較して抗体量を算出します。

臨床的意義

連鎖球菌感染は、治療が遅れるとリウマチ熱や腎炎(糸球体腎炎)といった重篤な合併症を引き起こすことがあります。リウマチ熱は咽頭炎から約20日後に発症し、心臓弁膜に永久的な障害を残すことがあります。糸球体腎炎は咽頭または皮膚感染後約10日で起こり、血中の抗原抗体複合体が腎臓の糸球体に沈着して腎機能を低下させます。喉の痛みや皮膚感染後にこれらの症状が現れた場合、ASO定量検査は過去の連鎖球菌感染を確認する有力な手段です。

感染症 - 関連記事