ループス(全身性エリテマトーデス)の診断と症状
種類
- 全身性エリテマトーデス(SLE): 皮膚、関節、肺、腎臓、血液など全身の臓器に影響を及ぼす最も一般的なタイプ。
- 円板状ループス(ディスコイド): 主に皮膚に限局し、赤く鱗状の斑点が現れる。
- 薬剤誘発性ループス: 特定の処方薬使用中に症状が出現し、薬を中止すれば消失する。
- 新生児ループス: まれに新生児に見られ、成長とともに自然に解消することが多い。
主な症状
- 関節痛・関節のこわばり、倦怠感、発熱。
- 顔面(頬や鼻)に蝶形紅斑が現れ、日光に当たると悪化する皮膚病変。
- 体重変動、脱毛、息切れ、口内潰瘍。
- 容易にあざができる、ドライアイ、うつ状態、胸痛。
- 寒冷やストレスで指や足趾が青白くなる(レイノー現象)。
合併症
- 腎臓障害 → 腎不全が死亡原因の多くを占める。
- 中枢神経系の炎症 → 頭痛、めまい、けいれん。
- 血液異常 → 貧血、血栓症。
- 心膜炎・胸膜炎による胸部症状。
- 感染症リスク増大、胆管癌やリンパ腫など特定癌の罹患率上昇。
- 妊娠中の流産率上昇。
診断に用いられる検査
- 全血球計算(CBC): 貧血や血小板減少の有無を確認。
- 赤血球沈降速度(ESR)・C反応性タンパク(CRP): 炎症の程度を評価。
- 尿検査・腎・肝機能検査: 臓器障害の有無を検出。
- 抗核抗体(ANA)や抗dsDNA抗体など自己抗体検査。
- 胸部X線、心電図(ECG): 肺や心臓の合併症を確認。
診断基準
症状が多様であるため、米国リウマチ学会(ACR)は11項目の分類基準を設定しています。これらのうち4項目以上が同時に認められれば、ループスと診断されます。主な基準は以下の通りです。
- 蝶形紅斑(顔面の紅斑)
- 円形または鱗状の皮疹
- 光過敏性皮疹
- 口腔潰瘍
- 関節痛・関節炎
- 腎臓障害(蛋白尿や血尿)
- 神経症状(けいれん、精神障害)
- 血液異常(溶血性貧血、白血球減少、血小板減少)
- 心膜炎や胸膜炎による心臓・肺の炎症
- 自己抗体検査で陽性(ANA、抗dsDNAなど)
