モチリウム(ドンペリドン)の概要

モチリウムは、ドンペリドンを有効成分とする胃腸運動促進薬です。胃や腸の筋収縮を高め、食物が胃から腸へ、そして腸管全体へ移動する速度を速めます。詳しい情報は医師または薬剤師にご相談ください。

薬理作用

ドンペリドンは体内の様々な細胞に存在するドーパミン受容体を遮断します。ドーパミンは神経細胞間の情報伝達に関与し、胃腸の筋収縮を調節する役割がありますが、ドンペリドンはこの作用を阻害し、胃腸の運動を促進します。

適応症・使用目的

1990年に改訂された製品情報によれば、ドンペリドンは以下の目的で処方されます。

  • 胃食道逆流症(胸やけ)や消化不良の患者における胃排出の促進
  • がん治療中の嘔吐・悪心の軽減
  • 胃や上部小腸のX線検査・画像撮影を容易にするための胃内容排出促進

副作用

  • アレルギー反応(発疹、かゆみなど)
  • 腹部痙攣
  • ジストニア様の異常筋収縮・運動
  • プロラクチン濃度上昇(乳汁分泌の調節ホルモン)に伴う乳腺組織への影響(男女共通)
  • 副腎腫瘍患者における極端な高血圧

使用上の注意

  • ドンペリドンにアレルギーのある方は使用しないこと
  • 胃腸出血、閉塞、穿孔などの状態がある方は禁忌
  • 妊娠中または授乳中の方は医師と相談の上で使用すること
  • 肝臓で代謝されるため、肝疾患のある方や肝臓で代謝される他の薬剤を服用中の方は相互作用の可能性を医師または薬剤師に確認すること
  • 胃腸での作用が他の薬剤の吸収に影響を与えることがあるため、併用薬についても注意が必要

臨床試験

以下の研究結果が報告されています。

  • 2004年に『Journal of Association of Physicians of India』に掲載された研究では、ドンペリドンと新薬イートロピドンを比較。両薬とも消化不良患者に対して有効かつ安全であることが示され、症状緩和率はイートロピドンが81%、ドンペリドンが70%で、統計的有意差は認められませんでした。
  • 2001年に『American Journal of Gastroenterology』で発表されたメタ解析では、ドンペリドンとシサプリドを比較。多くの有効性指標でシサプリドが優れているように見えましたが、両薬とも安全で効果的と評価されました。ただし、研究方法に限界があるため、結論は慎重に解釈すべきです。

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