CPAP(持続陽圧呼吸)の禁忌事項
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure、持続陽圧呼吸)は、呼吸が困難な患者に対し、呼気の終わりに肺内の酸素残量を増やすために使用される医療処置です。喘息や胸部外傷、溺水などの緊急時に有効ですが、すべての呼吸状態に適応できるわけではなく、禁忌が存在します。
心臓疾患での禁忌
- 重度の不整脈がある患者は使用を避けるべきです。
- 冠状動脈疾患、脳卒中やてんかんの既往がある患者も禁忌です。
- 病的に血圧が低い患者はCPAPの適用は危険です。
肺疾患での禁忌
- 肺気腫に伴う肺胞嚢胞(ブルーラ)や気胸がある場合は使用しません。肺胞嚢胞は肺内部に液体がたまった水疱で、呼吸困難を引き起こします。
- 気胸は肺が部分的に虚脱した状態で、外傷や基礎肺疾患が原因となります。これらの状態ではCPAPは症状を悪化させる恐れがあります。
その他の禁忌
- 重度の鼻血(鼻出血)がある場合は使用しません。
- 意識不明、重度の無呼吸、嘔吐状態、顔面重度外傷の患者にも適用しません。
部分的禁忌・一時的中止
- 脳脊髄液漏や篩板(クリブリフォーム)異常がある患者は注意が必要です。
- 耳の激しい痛み、結膜炎、重度の副鼻腔炎や中耳炎、顔面皮膚の擦過傷が生じた場合は一時的にCPAPを中止します。
以上がCPAPの主な禁忌事項です。安全な適応判断は医療チームが患者の全身状態を総合的に評価して行います。
