第五病(顔面紅斑症)について
歴史
「第五病」という名称は、かつて子どもの発疹性疾患の中で5つに分類されたことに由来します。原因ウイルスであるパラボウイルスB19は、1970年代半ばに人血中から初めて分離されました。それ以前は原因が不明でした。
識別(症状)
第五病は「打撲頬症候群(スラップド・チーク症候群)」とも呼ばれます。幼児が頬に鮮やかな赤色の斑点ができ、まるで頬を叩かれたかのように見えるのが特徴です。その後、手のひらや足の裏を除く全身にレース状の発疹が広がります。発疹が出る前には、鼻水・微熱・頭痛・鼻づまりなどの風邪様症状が現れます。
経過(潜伏期間・感染期間)
潜伏期間は約4日から21日です。最初は風邪様症状が出て数日で治まりますが、その後に頬の紅斑が現れ、4〜14日後に全身発疹が出ます。発疹は最大3週間続くことがあります。感染力があるのは風邪様症状がある初期段階だけです。
考慮すべき点(合併症)
健康な子どもが重篤な合併症を起こすことは稀です。しかし、妊娠中の母親が感染すると胎児が貧血になるリスクがあります。また、免疫不全の子どもは赤血球産生が抑制され、重症化しやすくなります。
予防と対処法
完全な予防策はありませんが、手洗いを徹底することが有効です。発疹が出た時点では感染力はなく、特別な隔離は不要です。ウイルス性疾患のため特効薬はなく、熱や風邪症状がある場合は市販の解熱鎮痛薬で対処します。
