義歯(偽歯)について

歴史

義歯は数千年前のエジプト文明にまで遡ります。当時は象牙を削って作った人工歯を絹糸で口内に固定し、失った歯を代用していました。植民地時代には木製の義歯が用いられましたが、いずれも食事の際は取り外す必要があり、主に審美的な目的に限られていました。現在の義歯は口腔内にしっかりと固定でき、噛むことや食べることが可能です。

種類

  • インプラント:顎骨に埋め込むことで、自然歯と同等の機能を持つ永久的な人工歯です。
  • ブリッジ:隣接する自然歯に固定して支えるタイプで、噛むことができますが、清掃やメンテナンスのために取り外すことがあります。
  • 入れ歯(デンチャー):フルセットの義歯で、接着剤で口内に固定します。見た目は自然歯に近いですが、機能面では限界があります。
  • ベニア(ラミネート):歯の表面を覆う薄いセラミックや樹脂のシェルで、見た目を大きく、明るく、均一に整えます。

選択時のポイント

義歯の種類を決める際は、何のために使用したいかを明確にしましょう。噛む力が弱く、失った歯が多数ある場合はインプラントが最適です。欠損が少数であればブリッジが手軽です。全ての歯を抜く必要がある場合は入れ歯が最後の選択肢となりますが、機能は自然歯に劣ります。

誤解と真実

「フルセットの入れ歯さえあれば見た目も機能も完璧」という考えは誤りです。可能な限り自然歯を保存・修復する方が望ましいです。入れ歯は自然歯が受ける圧力の約15%しか耐えられず、歯茎に炎症や不快感を引き起こすことがあります。完全に自然歯に代わるものではありません。

メリット

義歯を装着すると、笑顔に自信が持てるようになり、食事時の咀嚼や嚥下が楽になります。また、欠損した歯が原因で残りの自然歯が移動・傾くのを防ぎ、口腔全体の健康維持にも寄与します。

注意点

義歯装着中に痛みや歯茎の腫れ、潰瘍が生じた場合は、すぐに歯科医に相談してください。装着不良が原因であることが多いですが、まれに歯周病や口腔がんのサインである可能性もあります。

歯科処置 - 関連記事