酸速染色された痰スライドは結核の陽性結果を示すか?
酸速染色とは
酸速染色は、結核の原因菌であるMycobacterium tuberculosisなど、酸速性細菌を顕微鏡で検出するための染色法です。酸速菌は独特の脂質を多く含む細胞壁を持ち、特定の染料を保持するため、顕微鏡下で確認できます。
Ziehl‑Neelsen染色手順
1. 痰標本の作製
患者に深く咳嗽させて痰を採取し、ガラススライドに均一に広げます。
2. 加熱固定
スライドを加熱して細菌を固定し、残存する生菌を死滅させます。
3. 染色
カーボフチシン(またはベーシックフチシン)を滴下し、軽く加熱して染料を酸速菌の脂質層に浸透させます。
4. 酸アルコール洗浄
酸アルコールで洗浄し、酸速菌以外は脱色させます。
5. カウンターステイン
メチレンブルーなどで対染色し、非酸速菌を可視化します。
結果の解釈
油浸透レンズで観察し、赤色に染まった棒状の細菌(酸速菌)が認められた場合、結核感染の可能性が示唆されます。続いて培養やPCRなどの追加検査で確定診断を行い、適切な治療方針を決定します。
ただし、痰中に酸速菌が検出されただけでは結核が確定するわけではなく、臨床所見や他の検査結果と総合的に判断する必要があります。
