子どものエナメル形成異常とは
エクトデルミス疾患(外胚葉異常症候群)
外胚葉異常症候群(ED)は、胎児期の外胚葉組織に影響を与える約150種類の先天性疾患を総称します。外胚葉は皮膚・毛髪・歯などに関わっており、EDの子どもはエナメルが形成不全となり、変色、ミクロサイズの歯、欠損が見られます。また、重度の栄養不良でもエナメル形成不全が起こります。
アメロ・オニコ・低汗症候群
この疾患はエナメル形成不全の代表的な原因です。稀な遺伝子疾患で、歯の萌出が遅れ、歯の形が角張り、下唇が形成不全になることがあります。発汗量が少ないのも特徴です。外科的矯正が必要です。
アメロ脳低汗症候群
中枢神経系の発達障害を伴う先天性疾患で、痙攣や歯の異常が現れます。エナメルが十分に硬化しないため、歯は変色しやすく、脆くなります。
結節性硬化症
遺伝性の良性腫瘍が脳や皮膚にできる疾患で、知的障害を伴うことがあります。歯のエナメルにピット状の欠損が生じ、黄褐色の変色が見られます。
エナメル治療と歯の修復
エナメル形成不全は基礎疾患の症状ですが、歯科医師や口腔外科医は以下のような方法で修復できます。
- エッチング:37%リン酸を最大60秒間塗布し、エナメル表面を軽く浸食させる。
- 次に過酸化ナトリウムを10分間適用し、汚れを除去した後、シーラントで再汚染を防止。
- マイクロアブレージョン:塩酸溶液でエナメル表層を微細に除去し、変色を除去。
- 欠損や変形が大きい場合は、インプラントやクラウンで補綴する。
エナメル形成不全は見た目だけでなく、口腔衛生や咀嚼機能にも影響します。早期の診断と適切な歯科治療で、子どもの生活の質を向上させることが可能です。
