白鼻症候群(WNS)の特徴とは?
白鼻症候群(WNS)とは
白鼻症候群(White-nose syndrome、略称WNS)は、北米の冬眠中のコウモリを襲う致死性真菌疾患です。原因は Pseudogymnoascus destructans(Pd)という真菌で、2006年にニューヨーク州で初めて確認されて以来、数百万匹のコウモリが死亡しています。
1. 鼻や翼に現れる白いカビ
感染したコウモリの鼻先や翼、さらには耳や尾に白い粉状のカビが付着します。この白いカビが症状の最も顕著なサインです。
2. 冬眠中の頻繁な覚醒
WNSは冬眠サイクルを乱し、コウモリは通常よりも頻繁に覚醒します。その結果、エネルギー消費が増えて体重が減少し、最終的には餓死に至ります。
3. 異常な行動
昼間に飛行したり、露出した場所でのロースト(止まり木)を選んだりするなど、通常とは異なる行動が観察されます。飛行が困難になり、ぎこちない姿が見られることもあります。
4. 高い致死率
感染後数週間から数か月で死亡するケースが多く、致死率は非常に高いです。
5. 接触による感染拡大
感染コウモリと健康なコウモリの直接接触、または洞窟壁やロースト場所などの汚染された表面を介して真菌が拡散します。
6. コウモリ個体数への壊滅的影響
北米全体でコウモリの個体数が最大90%減少した種もあり、生態系サービス(害虫駆除など)への影響が懸念されています。
7. 現在進行中の研究
治療法はまだ確立されていませんが、ワクチン開発や環境除染技術、真菌の生態解明など、さまざまな研究が行われています。
