メタボライフの歴史と波乱の軌跡
はじめに
1990年代初頭、創業者のマイケル・エリスとマイケル・ブレヴィンズは、エフェドラを配合したダイエットサプリ「メタボライフ」を店頭に並べました。当初はボディビルダー向けに販売され、エフェドラは中国の伝統薬として風邪などの軽症に使われてきたものです。刺激作用により血管を収縮させ、心拍数や血圧を上昇させることが知られています。
創業者の背景
エリスはカリフォルニア州ナショナルシティの警察官でしたが、1989年にブレヴィンズと共にメタンフェタミン製造ラボを運営したとして逮捕・保護観察処分を受けました。軽い刑罰で釈放された二人は、刑務所を出た後にメタボライフを設立しました。
初期の成功
1990年代半ばにダイエット市場へとターゲットを拡大すると、メタボライフは急成長を遂げました。顧客の体験談を広告に使用するマーケティング戦略が功を奏し、ピーク時には年間数百万ドルの売上を記録しました。
連邦政府の調査
エフェドラによる副作用の報告が相次ぎ、米食品医薬品局(FDA)は安全性を調査しました。エフェドラが関与した死亡事故は100件以上に上り、脳卒中や心筋梗塞、軽度の不整脈が報告されました。調査期間中もメタボライフは「安全」だと主張し続けました。
論争と規制
FDAは最終的にエフェドラの使用を禁止し、メタボライフの売上は急落しました。2002年の議会特別調査報告書は、同社が有害事象の報告を遅延させ、必要な医療記録の取得を怠っていたと指摘しました。エリスは偽証で連邦刑務所に6か月収監され、2万ドルの罰金を科されました。また、税務詐欺や虚偽申告の疑いでも法的制裁を受けました。
破産手続き
訴訟費用と売上減少により収益が激減し、2005年にメタボライフは第11章破産保護を申請しました。個人傷害に関する法的請求は総額10億ドルを超えていました。
新たな所有者と現在
破産手続き後、2007年にダイエット製造企業のIdeasphereがメタボライフを買収しました。エフェドラは使用禁止となり、製品ラインは「MetaboLife Ultra」などのQ10を配合したエネルギーサポート商品へと刷新されています。
