THC(テトラヒドロカンナビノール)の効果と影響
心理的影響
-
THCは知覚の歪みや集中力の低下、問題解決能力の低下を引き起こすことがあります。また、記憶力や学習能力の低下も報告されています。使用量や使用頻度に応じて、これらの影響は数日から数週間続くことがあります。
大麻使用者は不安や抑うつ、さらには統合失調症のリスクが高まることが示されています。稀に幻覚や方向感覚の喪失、被害妄想といった症状が現れることもあります。
身体的影響
-
米国国立薬物乱用研究所によれば、大麻を喫煙すると心拍数が20〜100%上昇し、その効果は最大で3時間続くことがあります。この心拍数の上昇は心臓への負担を増大させ、心筋梗塞のリスクを高めます。
喫煙は慢性的な咳や肺感染症など上部呼吸器系の問題を引き起こすことがあります。また、THCは運動制御に関わる脳領域にも影響し、協調運動能力が低下します。
短期的・長期的な効果
-
短期的には記憶力や学習力の低下、集中困難、手と目の協調性の低下が主な症状です。時間感覚や空間認識が乱れ、使用開始から数分で効果が現れ、最大で24時間まで残存することがあります。
長期的な過剰摂取による致死例は報告されていませんが、タバコと同様に肺に有害物質を吸入し、肺機能を低下させます。慢性的に使用すると耐性がつき、依存症になるリスクもあります。
医療利用
-
THCは古くから様々な症状の緩和に用いられてきました。現代医学では鎮痛剤として疼痛緩和に利用され、がん患者の慢性嘔吐や吐き気の緩和にも効果が認められています。
緑内障患者の眼圧低下や、トゥレット症候群の症状緩和にも医療用大麻が有効とされています。
