無料のWebベースEMRの長所と短所
医師の診察室に入ると、クリップボードに記入する書類を渡され、看護師や医師、事務スタッフの間で回され、最終的にファイルキャビネットに保管されます。電子カルテ(EMR)はこの紙ベースの流れをなくすことを目的としています。患者ケアには有益ですが、導入コストや運用の手間がかかります。無料のWebベースEMRは一部の課題を解消しますが、独自の問題も抱えています。
費用
- Baylor Health Care SystemとAgency for Healthcare Research and Qualityが2011年10月に実施した調査によると、5人のプライマリケア医師がいる診療所のEMR導入費用は平均162,000ドル、初年度の維持費は85,000ドルとされています。無料のWebベースEMRはソフトウェア・ハードウェアの購入や保守費用が不要です。ただし、多くの無料サービスは広告表示を必須としており、これをオフにすることはできません。
アクセス
- インターネットに接続できるコンピュータやスマートフォン、タブレットがあれば、診療所の外からでも患者情報にアクセスできます。自宅や移動中でも数回のキー入力で記録を呼び出せるため、紙のカルテを取り出す手間が省けます。ただし、インターネットが利用できない時や接続が不安定な時は、データにアクセスできず診療が遅れるリスクがあります。
機能
- 2010年4月のHealthLeaders Mediaの記事によれば、無料のWebベースEMRでも想像以上の機能が提供されています。患者情報への迅速なアクセスに加え、電子処方、スキャン文書の添付、検査結果の統合が可能です。中には請求やレポート作成といったモジュールを備え、診療全体の管理を支援するものもあります。
カスタマイズとセキュリティ
- 無料のWebベースEMRは柔軟性に欠けることが多く、システムのカスタマイズを重視する場合は他の選択肢を検討した方が良いでしょう。また、患者データの安全な保管が重要です。自社サーバーでEMRをホストすれば、プライバシーやセキュリティ設定を細かく管理できますが、無料サービスではその管理が制限されることがあります。
無料のWebベースEMRはコスト削減や利便性の面で魅力的ですが、機能制限やセキュリティリスクを踏まえて導入を検討する必要があります。
