OSHAの鋭利器具(シャープ)規制
米国の医療機関では800万人以上の医療従事者が働き、年間約80万件の針刺し事故が報告されています。そのうち少なくとも1,000件はHBV、HCV、HIVといった重篤な感染症につながります。OSHA(労働安全衛生局)のシャープ規制は、こうした事故を減少させるための教育・対応フレームワークを提供しています。
病院側の要件
OSHAは、すべての医療機関に対し、血液媒介病原体への曝露を排除または最小化するための書面による管理計画(Exposure Control Plan)を策定することを義務付けています。感染性の可能性がある血液はすべて感染性物質として取り扱い、エンジニアリングコントロールや作業手順の導入が必須です。さらに、事故が発生した器具や部位を含む詳細な事故記録を保存し、負傷した従業員のプライバシーを保護しなければなりません。
従業員の保護
作業手順で曝露が完全に防げない場合、針や感染性血液を取り扱う従業員には個人用保護具(PPE)の支給が必須です。従業員は正しい針の取り扱い方法を受講し、特別な手順がない限り針を曲げたり、再使用したり、廃棄したりしてはなりません。また、血液媒介病原体に曝露する可能性のある全従業員に対し、無料でB型肝炎ワクチンの接種を提供し、定期的に安全作業の教育を実施する必要があります。
新技術の導入
技術の進歩に伴い、OSHAはエンジニアリングコントロールの対象を、針刺し事故のリスクを低減する新しいデバイスへ拡大することを求めています。これらの取り組みは管理計画に明記し、可能な限り受動的(パッシブ)な器具の使用を推奨します。受動的器具は人の操作を必要とせず、ヒューマンエラーによる事故を大幅に減少させます。また、安全機構は使いやすく実用的であることが求められ、誤操作の頻度を低減させます。
