ホイヤーリフトの使い方ガイド
はじめに
ホイヤーリフトは、身体障害者など動けない患者の移乗に使用する油圧リフトです。バッテリー式や手動式があり、メーカーはInvacareなどが代表的です。本稿では、Invacare製手動ホイヤーリフト(モデル番号9805)を用いて、ベッドから車椅子へ患者を移す手順を紹介します。逆順にすれば車椅子からベッドへの移乗も可能です。
操作手順
スリングの装着
患者を横向きに寝かせ、スリングを患者の背後に置き、ベッドの側面に差し込みます。スリングの一端を肩の位置、もう一端を膝の後ろに合わせ、患者を仰向けにしてスリングの上に乗せます。必要に応じて、患者がスリングの中心にくるよう調整します。
リフトの準備
制御バルブ(H)を閉じ、ポンプハンドル(G)でブーム(D)を持ち上げます。シフターハンドル(B)でリフトの脚(A)を開き、脚をベッドの下に、ブームとスイベルバー(E)を患者の上に来るよう回転させます。
チェーンの取り付け
チェーンの中央にあるOリングをスイベルバーのフックに、チェーンの両端にあるSリングをスリングに取り付けます。短い端は肩の近く、長い端は足元に取り付け、反対側でも同様に行います。
患者の持ち上げ
ポンプハンドルを回し、患者をベッドから完全に持ち上げます。リフト機構を傷めないよう、ゆっくりと滑らかに操作します。患者の腕はスリングの中に入り、太ももの上に位置させ、首と頭部は支えておきます。
位置調整とバランス確保
患者とリフトを数フィート離し、患者の足がベッドから外れ、リフトのマスト(C)に向くように回転させます。片方の足をマストの裏側に回し、膝をまたがる形にします。制御バルブで足がリフトの基部に乗るまで下げ、安定した重心を作ります。
リフトの移動
操作ハンドル(I)でリフトを慎重に誘導し、もう一人の介助者が患者の背中を支えて移動させます。リフトが揺れたり倒れたりしないよう、ゆっくり操作します。
車椅子の配置
リフトの脚を開いたままにし、車椅子をリフトの脚間に押し込み、患者の下に入れます。車椅子のホイールロックをかけて固定します。
患者の車椅子への乗せ替え
患者の背中が椅子の背もたれに、臀部が椅子の座面にしっかり当たるよう位置決めします。一人がリフトを保持し、もう一人がスリングで患者を調整します。
患者の降ろし
制御バルブでゆっくりと患者を車椅子へ下ろします。リフトを操作する介助者は、車椅子が前方に倒れないよう患者の姿勢を保ちます。
チェーンの取り外し
Sリングをスリングから外すか、Oリングだけをスイベルバーから外し、チェーンはスリングに残すことができます。チェーンが車椅子のホイール外に出ないよう、側面や背面に折りたたんでおきます。
まとめ
以上の手順で、ホイヤーリフトを安全に操作し、ベッドから車椅子への移乗が可能です。リフトの各部位の名称と操作ポイントを把握しておくと、介助がスムーズになります。
