デキストロースIV液の種類と選び方

静脈内輸液(IV)は、成分により大きく3つに分類されます。ナトリウム、デキストロース、電解質のいずれかが主成分です。その中でもデキストロースIVは、濃度や用途がさまざまで、患者の状態に合わせて正しく選択しなければ命に関わることがあります。以下に代表的なデキストロースIV液の種類と特徴、使用上の注意点をまとめました。

砂糖水(デキストロース)

デキストロースはブドウ糖(グルコース)の別名で、しばしば「砂糖水」と呼ばれます。長時間使用すると血糖値が上昇し、特に糖尿病患者では高血糖(ハイパーグリセミア)のリスクがあります。使用中は血糖値をこまめにモニタリングすることが重要です。

2.5%(D2.5W)

D2.5Wは100 mlの水に2.5 gのデキストロースが溶けた溶液です。主に他のIV薬剤の希釈液として、または患者に水分と少量のカロリーを供給する目的で使用されます。

5%(D5W)

D5Wはデキストロース5%の溶液で、患者の水分補給や他のIV薬剤の希釈に利用されます。炭水化物を供給することでたんぱく質や筋肉の分解を抑え、ナトリウムやカリウムの濃度低下をもたらすことがあります。血液や細胞に比べて低張性になるため、蘇生目的の使用は適さず、主に自由水の供給と細胞脱水防止に用いられます。

10% と 20%(D10W・D20W)

D10Wは高濃度のデキストロース10%溶液で、低血糖(低血糖症)に対する迅速な対処に使用されます。D20Wはさらに濃度が高く、長期的な栄養補給が必要な患者に適しています。

50%(D50W)

D50Wは最も濃度が高いデキストロース50%溶液です。重度の低血糖や緊急時のエネルギー供給に用いられますが、長期間の投与は低カリウム血症(低カリウム血症)や低ナトリウム血症(低ナトリウム血症)を引き起こすリスクがあります。これらの電解質異常は脳障害や致死につながる可能性があるため、投与期間と濃度は慎重に管理する必要があります。

デキストロースIV液は濃度や目的に応じて使い分けることが重要です。患者の基礎疾患や血糖・電解質状態を把握したうえで、適切な製剤を選択しましょう。

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