ICD-9(国際疾病分類第9版)とは何か
ICD-9 の概要
米国の医療機関では、疾病や外傷に関する情報を体系的に収集するために国際疾病分類(International Classification of Diseases、略称 ICD)が使用されています。その第9版である ICD-9(International Classification of Diseases, Ninth Revision)は、米国保健福祉省の国立保健統計センター(NCHS)とメディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)が医療コードの記録・報告の指針として提供しています。
ICD-9 の構成(3 つのボリューム)
- ボリューム 1:疾病・外傷のタブラーリスト(Tabular List)。
- ボリューム 2:疾病・外傷のアルファベット索引(Alphabetic Index)。
- ボリューム 3:手術・入院処置のタブラーリストとアルファベット索引。主に外来施設ではボリューム 1 と 2 が使用されます。
分類システム
基本コードは 3 桁で構成され、カテゴリを表します。さらに 2 桁を付加してサブカテゴリを示し、基本コードとサブカテゴリは小数点で区切ります。例として、インスリン依存型糖尿病(コード 250)でコントロール不良(03)であれば「250.03」となります。
コーディング手順
コーダーはまずボリューム 2(アルファベット索引)で主症状を検索し、必要に応じて細部の用語を確認します。その後、ボリューム 1(タブラーリスト)でコードの正確性を検証します。タブラーリストは 17 章に分かれ、たとえば腫瘍は 140〜239、精神障害は 290〜319 というコード範囲が設定されています。
追加コード
ICD-9 には以下のような補助コードがあり、診断情報を補完します。
- V コード:外来受診の主因(例:健康診断や予防接種)。
- E コード:外傷や中毒の外的原因。
- M コード:腫瘍の性質や挙動を示すコード。
さらに、波かっこ・角かっこ・斜め四角などの記号や、特定の規則がコーダーの選択を助けます。診断が確定できない場合は、症状や所見のコードを使用し、確定診断がない限り特定の病名でコード化してはいけません。
留意点
ICD-9 は非常に細分化されたコード体系であり、請求エラー防止のために正確な入力が求められます。医師、病院、介護施設などが正しいコードに依存しているだけでなく、誤ったコード入力は保険適用や雇用、生命にまで影響を及ぼす可能性があります。
