医療請求で評価・管理コード(CPT)を正しく扱う方法
評価・管理コード(CPTコード 99201‑99499)は、医療請求で最も頻繁に使用されるコードです。診療ごとに適切なコードを選択しないと、過大請求(アップコード)や保険者からの減額要求(ダウングレード)につながります。本稿では、医師の請求事務担当者が正しくコードを設定し、保険会社と円滑にやり取りできるよう、基本的な考え方と手順を解説します。
必要なもの
- CPTコードブック
- ICD‑9‑CMコードブック(またはICD‑10)
- HCFA請求書(CMS‑1500)
- UB‑04請求書
手順
1. 適切なサービスレベルの判定
評価・管理サービスには主に以下の4種があります。
- 新規患者(過去3年以内に受診歴がない、または同一診療所の別専門医が初診)
- 既存患者(過去に診療を受けたことがある)
- コンサルテーション(他医師からの診療依頼を文書化)
- 救急受診(救急部での診療)
2. 病歴(History)の取得
患者からの情報収集は、現在の症状の経過、個人・家族・社会歴、システムレビューなどを含みます。対面で口頭取得するか、待合室で記入させた紙フォームで取得します。病歴が詳細であればあるほど、上位コードの根拠が強まります。
3. 身体診察(Physical Examination)
診察部位や臓器系統をどれだけ広範囲に評価したかがポイントです。触診・視診・聴診などを多く行うほど、診察の徹底度が上がり、上位コードの適用が可能になります。
4. 診断と治療計画(Assessment & Plan)
診断の確定、治療オプションの提示、リスク評価、過去の医療記録や最新の研究情報を踏まえた計画を文書化します。診断が複数、治療が高度、リスクが高いほど、報酬レベルは上がります。
5. 補足要素(Counseling・Coordination・Time)
以下の要素は評価・管理コードの算定に加点要因として考慮されます。
- カウンセリング:患者への説明や指導に要した時間
- ケア調整:他の医師や医療機関との連携に費やした時間
- 総所要時間:患者と過ごした総時間
これらを正確に記録し、必要に応じてコード選択の根拠として提示しましょう。
