辺縁系ADD(注意欠陥・多動性障害)とは?
辺縁系ADD(または辺縁系ADHD)は、ADHDの典型的な症状(不注意、指示が聞き取れない、ミスが多い、課題を続けられない、指示の理解が困難、注意散漫、忘れっぽさ)に加えて、うつ症状、エネルギー低下、やる気の欠如といった感情面の問題が併存するタイプです。別名 ADHD‑IA とも呼ばれます。
違い
2010年まで、ADD(注意欠陥障害)とADHD(注意欠陥・多動性障害)は別々の診断名として扱われていました。現在は、両者は同一の障害として統合され、ADHD が総称となり、Limbic ADHD などのサブタイプで区分されます。
辺縁系(Limbic)とは
脳の辺縁系は、扁桃体、海馬、傍側頭回、帯状回、脳弓、視床下部、視床などで構成され、記憶や感情、心拍数・血圧の調整、認知・注意処理、空腹・渇き、性的興奮、動機付けなど多様な機能を担います。これらの領域が関与することで、ADHDの症状に感情的・動機付けの側面が加わります。
性別と年齢の傾向
ADHDは全体で男子の方が女子の約2倍の頻度で診断され、特に多動性が目立つタイプが多いです。一方、女子はうつ症状を伴うADHD、すなわち辺縁系ADHD(または辺縁系ADD)と診断されるケースが多く見られます。診断が最も一般的に行われる年齢は10〜11歳ですが、ADD/ADHDはどの年齢でも診断可能です。
