CPRトレーニングの目的
心肺蘇生法(CPR)は、米国心臓協会によると、心臓が血液を全身に送り出す機能を失った状態(心停止)に対し、胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせて行う救命法です。CPR講習では、心肺・呼吸の緊急事態を認識し、被害者を評価し、基本的な処置を提供する方法を学びます。米国心臓協会は「CPRは心臓と脳へ少量の血流を維持し、正常な心機能が回復するまで時間を稼ぐことができる」と述べています。
緊急事態の認識
米国赤十字社のCPR講習の最初の目的は、受講者が緊急事態を速やかに認識し、救急通報システムを作動させることです。心筋梗塞の兆候や、心停止につながる主な致命的状態を学び、緊急時に911(日本では119)へ通報する手順を習得します。
講師は「サバイバルチェーン(心肺蘇生の連鎖)」を説明し、被害者の生存率を最大化する流れを理解させます。
被害者の評価
緊急事態を認識できたら、次は被害者の状態を評価します。受講者は意識不明者に対し、呼吸の有無や脈拍を確認する方法を実演し、生命徴候をチェックします。状況に応じてCPRが必要か、他の一次救命処置が適切かを判断し、併存する危険な状態がないかも確認します。
基本的な救命処置の実施
最後に、受講者は実際にCPRを行う手順を学びます。胸骨圧迫と人工呼吸の正しい比率・深さ・速度、意識がある・ないの窒息者への対処、そして心肺緊急時の安全な注意点を実演します。多くの講習では、自動体外式除細動器(AED)の使用方法も指導し、心臓にショックを与えて正常リズムへ導く手順を習得します。
