土壌汚染を引き起こす主な産業

土壌汚染は食物の安全性を損ね、植物や動物が育たなくなるだけでなく、そこに住む人々の健康にも深刻な影響を与えます。土壌、空気、水は相互に影響し合うため、汚染源を特定するのは容易ではありません。

石油・ガス産業

カナダのアルバータ州・サスカチュワン州、そして米ユタ州では、石油需要の高まりに伴い、油分が多く含まれる土地で採掘が行われています。採掘時に土壌から油を分離する過程で、年間約8000万トンのCO₂が排出され、数千ヘクタールの森林が破壊されています(アルバータ大学パークランド研究所)。油が完全に除去されるまでに、4,000万エーカー以上の土地が失われ、さらに1日あたり25万トン以上の有毒廃棄物が土壌に戻されています。

農業

農業で使用される農薬、除草剤、化学肥料は、土壌中に有害な化学物質を蓄積させ、地下水へ浸透させます。家庭菜園でも影響はありますが、規模の大きい農業が圧倒的な原因です。また、家畜の糞尿から生じるスラリーは、土壌中の硝酸塩濃度を上昇させ、寄生虫のリスクも高めます。先進国では農業汚染に対する規制が一定程度整備されていますが、発展途上国では対策が不十分です。

廃棄物処理

産業廃棄物や家庭ごみの埋立地・有害廃棄物処理場は、土壌汚染の大きな要因です。先進国では管理が進んでいるものの、金属やプラスチックなどの分解に長い時間がかかる物質は、投棄後何十年、場合によっては何世紀も土壌に浸出し続けます。

採鉱・採石

採鉱や採石で生じる廃棄物は、さまざまな有毒物質を含みます。雨水によりこれらが土壌に浸出すると、地域の植生に深刻なダメージを与えます。特に石炭採掘では、メタンや硫化物が土壌・地下水に流入し、汚染が拡大します。

その他の産業

森林伐採は直接的な土壌汚染を起こすわけではありませんが、樹木が失われると風や雨による侵食が進み、表層土が流失します。また、空気・水・土壌は相互に影響し合い、空気中の汚染物質が降雨で土壌に沈着し、そこから水系へと移行します。

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