固形廃棄物が発生する主な原因と対策
固形廃棄物は、微生物や酵素などの自然分解作用では分解されにくい非生分解性のごみを指します。液体、気体、半固体、固体の形態を取り、完全に分解されないものも含まれます。固形廃棄物は、個人消費者から企業まで、さまざまな活動によって大量に排出されています。
農業による廃棄物
家畜の排泄物や農薬は、空気・水質汚染や固形廃棄物の原因となります。排水システムが廃棄物を回収・貯留しない場合、近隣の自然環境や大気へ流出します。家畜の糞尿、農薬、除草剤には病原体やホルモン、アンモニアが含まれ、公衆衛生や野生生物に悪影響を与えることがあります。緩衝帯として草地を植えることで、流出を抑制できます。
鉱業・工業廃棄物
工場や鉱山は、環境問題の中心となる廃棄物を多く排出します。下水処理施設、製紙工場、プラスチック製造、発電所などでは有害化学物質が生じます。石炭採掘や露天掘りでは、山体の破壊や採掘岩、鉱石の粉砕・洗浄過程で生じる「鉱物処理廃棄物(特殊廃棄物)」が発生し、適切に処理しないと水質汚染や生態系破壊につながります。
人口増加
消費者が増えるほど廃棄物の量も増大します。インド・中国・米国など人口が多い国は、国連の統計でも最も多くの固形廃棄物を排出しています。人口が増えると、購買量が増加し、結果として廃棄物処理量も増加し、環境への負荷が大きくなります。
医療廃棄物
病院では診療過程で多数の固形廃棄物が発生します。注射器、針、メス、血液製剤、放射性廃棄物などは、病原体や放射能を含む危険なものです。国際統合生物学誌の研究では、ウイルスが廃棄された固形廃棄物中で長期間生存できることが示されています。医療機関は専用の容器で危険廃棄物を分別し、法令に基づいて処理しています。
固形廃棄物の主な原因を把握し、適切な管理・リサイクルを進めることが持続可能な社会実現の鍵です。
