産業廃棄物・有害廃棄物管理戦略
廃棄物は資源採取や製造過程で避けられない副産物であり、産業運営コストの多くは廃棄物処理に充てられます。多くの産業廃棄物は有害で、鉛や水銀などの重金属、反応性・腐食性化学物質、爆発性物質、発がん性物質を含みます。適切に管理されない場合、人間の健康や環境に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
埋立処理
衛生埋立は、廃棄物を掘削した坑内に投入し、土で覆って埋める方法です。廃棄物は層ごとに圧縮され、各層の間に土が敷かれます。毎日、表層に土を被せて風散や臭気を抑制します。埋立が満杯になると、約60cmの土で覆い、安全と判断されれば開発用地として利用できます。
特に有害な廃棄物については、化学埋立が用いられます。これは圧密粘土と特殊ライナーで構成され、浸出や蒸発による有害物質の拡散を防止する設計となっています。
焼却処理
焼却は廃棄物を制御燃焼させ、体積を最大90%、重量を最大75%減少させます。有機・可燃性廃棄物の焼却はエネルギーを回収し、電力へと変換できます。
高度に毒性のある廃棄物に対しては、適切に管理された焼却が最も環境負荷の少ない処理方法です。燃焼室内では廃棄物、空気、燃料を徹底的に混合し完全燃焼を実現。アフターバーナー、スクラバー、電気集塵装置などで有害ガスや灰を除去し、大気中への放出を防止します。
深層注入
深層注入は有害液体廃棄物を数千メートル下の多孔質岩盤へ注入し、飲料水源よりはるかに深い層に隔離する方法です。注入チューブは複数の保護チューブで覆われ、万一の破損時でも地下水を汚染しない構造になっています。
2010年以降、表層水への排出が規制される中で、深層注入は環境に配慮した選択肢として注目を集めています。ただし、注入による地下圧力が地震活動に与える影響や、廃棄物と地下岩石との化学反応、予期せぬ自然地震が注入施設に与えるリスクなど、未解明の課題も残っています。
