EPAの気候変動規制:温室効果ガス排出の抑制と報告義務

米国環境保護庁(EPA)は、クリーンエア法(Clean Air Act)を改正し、温室効果ガス(GHG)排出を規制する3つのプログラムを設けています。これにより、固定源・移動源の排出規制と、全ての大規模排出者に対する年次報告義務が課され、気候変動対策が強化されました。

1. 重大悪化防止(PSD)プログラム – タイトルV運転許可

クリーンエア法では、新規建設または大幅な改造を行う施設に対し、排出抑制技術(Best Available Control Technology:BACT)を導入する義務があります。2011年1月2日以降、年間CO₂排出量が75,000トン以上の施設は、温室効果ガスに対してもBACTを適用しなければなりません。この規定は、発電所、製油所、セメント工場などに適用されます。

さらに、2011年7月以降、年間GHG排出量が100,000トン以上の新規建設、または75,000トン以上の改造を行う施設は、GHG排出に基づくBACTの適用が義務付けられます。この対象は、埋立地や各種工業製造業者も含まれます。既存の施設や大幅な改造を行わない施設は、GHGに対するBACTの適用は求められません。

2. 移動源に対する規制(CAA第202条(a))

EPAは、車両・トラック・バスなどの移動源が米国全体のGHG排出の約23%を占めると推定しています。2009年に、移動源からのGHGを「公衆衛生を脅かす大気汚染物質」と位置付け、温室効果ガス削減のための燃費基準を設定しました。2012年モデルイヤー以降、乗用車・軽トラック・中型トラックは、燃費35.5マイル/ガロン(約250g CO₂/マイル)以上を達成することが義務付けられました。

3. 温室効果ガス排出報告義務

2009年12月29日から、EPAは年間排出量が25,000トン以上の大規模排出者に対し、温室効果ガスの排出量を報告することを義務付けました。報告対象はCO₂、メタン、亜酸化窒素、フロン系ガスなどで、個別の排出源、プロセス、活動ごとのデータと、総排出量を含める必要があります。また、EPAが定める計算方法の変更や、利用可能な最良のモニタリング手法についても記載しなければなりません。

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