デルタダスト(デルタメトリン)への曝露リスク

デルタダストは、ピレスロイド系殺虫剤であるデルタメトリンの商品名です。無色・無臭で、キク科の植物から抽出され、芝生や観賞用庭、ゴルフ場、室内のクラック処理などに広く使用されています。昆虫の神経を障害しますが、人が接触すると皮膚や目、消化器系に一時的な症状を引き起こすことがあります。

皮膚のしびれ・かゆみ

デルタメトリンが皮膚に付着すると、しびれ、かゆみ、焼けるような感覚、または感覚の鈍化が現れることがあります。通常は曝露後48時間以内に自然に消失します。動物実験では、皮膚からの吸収は極めて低く、吸収された量は24時間以内に体外へ排出されることが確認されています。

目への刺激

目に入ると軽度の刺激を起こし、充血や腫れ、涙が出ることがありますが、永久的な損傷は報告されていません。眼からの吸収はほとんど起こらないと考えられます。

摂取による影響

デルタメトリンは比較的低毒性で、少量の摂取で重大な健康被害は起きにくいです。大量に摂取した場合は、吐き気、嘔吐、腹痛、筋肉の痙攣などが見られます。犬や猫は特に感受性が高く、嘔吐、よだれ、協調運動障害、筋肉震え、最悪の場合は死亡に至ることがあります。体内で分解され、約2日で排泄されます。

長期的な曝露

マウスや犬を2年間にわたり中等量で曝露した実験では、健康への悪影響は認められませんでした。また、妊娠中の動物が摂取しても先天性異常は報告されていません。発がん性についても、現時点でデルタメトリンと癌の関連は確認されていません。

環境への影響

デルタメトリンは魚類に対して中程度から高度の毒性を示しますが、鳥類や哺乳類への毒性は低いとされています。ミツバチに対しては実験室条件下で高い毒性が報告されていますが、フィールド試験では実害は少ないです。植物への影響はほとんどなく、屋外での使用が広く行われています。

その他の症状

コーネル大学の調査によると、デルタメトリン類似の殺虫剤を手作業で箱詰めした作業者200人のうち、約2/3が顔面の灼熱感や締め付け感、しびれを訴え、1/3がくしゃみや鼻水を経験しました。これらの症状は曝露後約30分で現れ、通常は1日以内に収まります。

環境衛生 - 関連記事