NIOSH(米国国立職業安全衛生研究所)とは?
NIOSH(National Institute for Occupational Safety and Health、米国国立職業安全衛生研究所)は、米国保健福祉省(HHS)に属する疾病管理予防センター(CDC)の一部として、職場の安全・健康基準の策定・研究・提言を行う専門機関です。
設立の経緯
1970年に制定された「職業安全衛生法(Occupational Safety and Health Act)」に基づき、NIOSHは創設されました。CDCの組織内に位置し、職場での事故や疾病を未然に防ぐための科学的根拠を提供しています。
主な機能
NIOSHの研究者や技術者は、次のような業務を実施します。
- 危険な作業環境の調査・評価
- 職場リスクの分析と対策の提案
- 労働者保護に関する科学的根拠に基づく勧告の作成
- 職業安全・衛生に関する教育・研修の実施
NIOSH と OSHA の違い
労働安全衛生局(OSHA)は、職場での事故が発生した際の調査や罰則の執行を担当します。一方、NIOSHは事故が起こる前に、予防策や政策の研究・開発を行うことに重点を置いています。
拠点所在地
本部はワシントンD.C.にありますが、以下の地域にも研究所やオフィスを設置しています。
- アンカレッジ(アラスカ)
- シンシナティ(オハイオ)
- デンバー(コロラド)
- モーガンタウン(ウェストバージニア)
- ピッツバーグ(ペンシルベニア)
- スポケーン(ワシントン州)
社会的意義
1998年に開始された「消防士死亡調査プログラム(Fire Fighter Fatality Investigation Program)」では、300件以上の火災関連死亡事故を調査し、1,000件以上の安全対策勧告を提示しています。これにより、消防現場の安全性向上に大きく寄与しています。
