鼠径ヘルニア手術の手順

鼠径ヘルニアは、腸の一部が腹部の筋肉の開口部を通って鼠径部に突き出す状態です。症状は、鼠径部に腫れや痛み、違和感が現れることがあります。小さくて痛みがないヘルニアは経過観察されることもありますが、多くは手術が必要です。

開放手術(オープンヘルニア修復)

外来で行われることが多く、手術時間は約1時間です。外科医は鼠径部に長めの切開を入れ、ヘルニア内容物を腹腔内に戻します。ヘルニアが鼠径管内に入り込んでいる場合は、結紮(けっさく)して除去することもあります。その後、弱くなった部位をメッシュで補強し、再発リスクを低減します。回復期間は約4週間が目安です。主な合併症は麻酔に対する反応、感染、出血、神経障害、感覚麻痺などです。

腹腔鏡手術(ラパロスコピー)

全身麻酔下で行われます。へそ下に小さな切開を作り、二酸化炭素ガスで腹腔を膨らませて作業空間を確保します。小型カメラ(腹腔鏡)と専用器具を別々の小切開から挿入し、ヘルニアを修復します。ヘルニア部位にメッシュを当てて腹壁を強化します。多くの患者は手術後1〜2週間で通常の生活に戻れます。リスクは感覚麻痺、疼痛、感染、瘢痕組織形成、膀胱損傷、陰嚢内液体貯留、再発などがあります。

手術選択時の考慮点

腹腔鏡手術は開放手術に比べて痛みや感覚麻痺が少ない傾向がありますが、膀胱損傷などの重大合併症のリスクがやや高く、費用も高くなります。鼠径ヘルニアは再発することがあります。初回手術のリスクは再手術に比べて低く、再発手術は疼痛、感覚障害、瘢痕組織が増える可能性があります。WebMDによると、手術100件あたり1〜10件が再発し、再発は術後5年以内に起こることが多いとされています。腹壁の筋力が弱いと縫合が不十分になり、出血や感染を引き起こし再発リスクが高まります。

ヘルニア手術 - 関連記事