ヘルニア手術の選択肢
ヘルニアは、腹筋の弱い部分から腸管がはみ出す状態です。重いものを持ち上げた後や、慢性的な咳、筋力低下、便秘、体重増加、あるいは手術による筋肉の弱化などが原因で起こります。
症状
ヘルニアがあると、恥骨の片側に腫れができ、立っていると大きく見えることがあります。部位によっては陰嚢が腫れることもあります。重いものを持ち上げたり運動した際に鋭い痛みを感じ、安静にすると痛みは和らぎます。また、ヘルニア部位に圧迫感や鈍い痛み、腸の音が聞こえるような感覚があることもあります。
診断
診断の際は医師が腹部を触診し、症状を詳しく聞き取ります。咳をさせながら触診することでヘルニアが膨らみ、確認しやすくなります。必要に応じてCT(コンピュータ断層撮影)を行い、ヘルニアの位置や大きさを詳細に画像化します。
開腹手術(ヘルニオラフィー)
開腹手術は、全身麻酔または局所麻酔の下で腹部に切開を行い、はみ出した腸や組織を元の位置に戻す手術です。その後、切開部を縫合し、弱くなった部分にメッシュを当てて再発を防ぎます。過去に骨盤手術を受けた方やヘルニアが大きい場合に適応されます。
腹腔鏡手術(ラパロスコピー)
腹腔鏡手術は、数箇所の小さな切開からカメラと特殊器具を挿入し、メッシュを設置する低侵襲手術です。全身麻酔が一般的で、開腹手術に比べて回復が早く、術後の痛みも軽減されます。手術中はモニターに映し出された映像を見ながらメッシュを固定します。
注意点(緊急時)
ヘルニアが腸管を閉じ込め、血流が遮断される「閉塞性」や「嵌頓性」ヘルニアは緊急手術が必要です。激しい痛み、発熱、嘔吐、心拍数増加、ヘルニア周囲の赤みや腫れが見られたらすぐに医療機関を受診してください。放置すると腸管が壊死し、生命に関わる危険があります。
