ヘルニア手術後の合併症
ヘルニア手術後の合併症とは
ヘルニアは、臓器などが筋肉の弱点や裂け目から突出する状態で、主に腹部や鼠径部に発生します。肥満や手術後の切開部がある人は特にリスクが高く、米国では毎年50万件以上のヘルニア修復手術(ヘルニオラフィー)が行われています。手術は安全ですが、稀に以下のような合併症が起こります。
感染症
手術後に創部が感染することがあります。感染は必ずしも手術自体が原因とは限らず、切開部が細菌に触れないよう、手術後数日はシャワーや入浴を控えることが推奨されます。症状としては、赤み、腫れ、灼熱感、疼痛などがあります。感染が疑われる場合は抗生物質が処方されることがあります。
出血
ヘルニア手術後に便に血が混じることがありますが、少量であれば通常は問題ありません。血液が鮮やかな赤色の場合は、切開部からの出血の可能性があるため、医師に連絡してください。麻薬系鎮痛剤は便を硬くし出血を助長することがあるため、便を柔らかくする薬の併用が有効です。
排尿障害
手術後に排尿や排便が困難になることがあります。特に高齢の男性は手術中の膀胱神経への影響で排尿障害が起きやすく、数日で自然に回復することが多いですが、重症例ではカテーテルが必要になることがあります。
神経障害
開腹手術や腹腔鏡手術の際に、太ももや陰嚢の感覚が鈍くなることがあります。多くは数週間から数か月で感覚が回復しますが、まれに長期間続くこともあります。外科医は神経損傷を防ぐため慎重に操作しますが、神経は非常にデリケートなため、わずかな引っ張りでも症状が出ることがあります。
ヘルニアの再発
手術後にヘルニアが再発する可能性は常にあります。再発リスクを低減するためには、体重管理が重要です。肥満は再発の大きな要因となります。また、腹筋を鍛える、慢性的な便秘や咳を治療する、食物繊維を多く摂取するなどの生活習慣改善が推奨されます。
