ラップバンド過充填の結果とリスク
ラップバンド手術は、肥満治療のために行われる大きな手術で、特有のリスクがあります。適応は厳格で、BMIが35以上(他のリスク因子がある場合)またはBMIが40以上(追加の健康リスクがない場合)であることが求められます(製造元Allergan)。バンドは生理食塩水で膨らませ、胃容量を減らすことで減量を促しますが、過充填により様々な合併症が起こります。
過充填による主な合併症
1. バンドの脱出(プロラプス)
過充填されたバンドは本来の位置からずれ、胃の下部で閉塞を起こすことがあります。重症例では胃全体が閉塞し、内壁に深刻な損傷をもたらすことがあります。対処法はバンド内の生理食塩水を抜き、胃を元の状態に戻すことです。重度の場合は外科手術が必要になることもあります。
2. 胃食道逆流症(GERD)
米国の臨床研究で、ラップバンド患者の約34%が胃食道逆流症(酸逆流)を経験したと報告されています。バンドが過充填されると食物が胃へ正常に通過できず、食道や口腔に逆流し、胸骨部の灼熱感を引き起こします。抗酸剤や処方薬で症状を緩和でき、必要に応じてバンドから生理食塩水を抜くことがあります。
3. 嘔吐
同じ研究では51%の患者が嘔吐を経験しました。過充填されたバンドは胃の通過を妨げ、食物が逆流し嘔吐を引き起こします。対策として、医師と患者がバンド内の生理食塩水量を減らし、消化を容易にすることが検討されます。
