虫垂切除術とは? - 解説
1. 定義
虫垂切除術(盲腸切除)は、盲腸(虫垂)という小さな指状の器官を外科的に除去する手術です。主に虫垂炎――虫垂が炎症を起こし、放置すると激しい痛みや腹腔内感染を引き起こす――の治療として行われます。
2. 目的
炎症や感染が起きた虫垂を除去し、感染が腹部他部位へ広がるのを防ぐことが主な目的です。抗生物質などの保存的治療が効果を示さない場合や、合併症のリスクが高いと判断されたときに手術が選択されます。
3. 手術適応
最も一般的な適応は虫垂炎です。典型的な症状は以下の通りです。
- 右下腹部の痛み
- 吐き気・嘔吐
- 食欲不振
- 発熱
- 便秘または下痢
必要に応じて超音波やCTなどの画像検査で診断を確定し、他疾患と区別します。
4. 手術法の種類
開腹虫垂切除術
腹部右下部に大きめの切開を行い、直接虫垂を摘出します。
腹腔鏡下虫垂切除術
数箇所の小さな切開からカメラと手術器具を挿入し、最小侵襲で虫垂を除去します。
どちらを選択するかは患者の状態、炎症の程度、外科医の経験により決まります。
5. 手術の流れと回復
手術中に虫垂を取り除き、周囲組織に感染や合併症がないか確認します。全身麻酔または局所麻酔が使用され、手術時間は手法や患者差により変わります。
術後は数日間入院し、疼痛管理と回復状況を観察します。多くの場合、数週間で日常生活に復帰できますが、個人差があります。
6. 合併症とリスク
他の外科手術と同様に、以下のようなリスクがあります。
- 出血
- 感染症
- 周囲臓器の損傷
- 瘢痕や癒着
重篤な合併症は稀で、ほとんどの患者は問題なく回復します。
