デトックス(体内浄化)とは、医療機器や特定の食事・断食を用いて体内の老廃物や有害物質を排出させることを指します。医療機関では腎機能が低下した患者に対して人工的に血液を浄化する治療が行われますが、一般の健康法としては、根拠の乏しい代替療法が数多く提唱されています。ここでは、代表的なデトックス法と、その科学的根拠について整理します。
大腸水療法(コロニック・ハイドロセラピー)
プラスチックチューブと温水を用いて下部大腸に溜まった便を洗い流す方法です。大腸からの毒素吸収を防ぐと主張されていますが、医療界では効果が否定されており、場合によっては腸壁を傷つける危険性があります。
断食(ファスティング)
体に蓄積された毒素を排出させる目的で、1日から5日程度食事を絶つ方法です。ジュースだけを許可する「ジュースファスティング」や、水だけを飲む「ウォーターファスティング」などバリエーションがあります。断食後は、軽い食事から徐々に通常の食事へ戻すことが推奨されます。
ローフード(生食)
加熱調理された食品や加工食品、デンプン質の食べ物は大腸を詰まらせるとし、生の野菜や果物に含まれる酵素が消化を助けると主張されます。また、調理により毒素が生成されるという見解もありますが、科学的根拠は十分ではありません。
発汗(サウナ・スチーム)
汗に含まれる脂溶性物質や重金属(亜鉛、鉛、鉄、銅など)を排出することでデトックス効果があるとされています。運動やサウナ、スチーム吸入により発汗を促すと、呼吸器の粘液除去にも役立つと代替医療の専門家は語ります。
否定された方法
・コントラストシャワー:熱湯と冷水を交互に浴びるだけで体内の毒素が除去されるという主張は、根拠がありません。
・フットパッド:足裏に貼るだけで体内の毒素が吸収されるという説も、実証されていません。
・オイルプル:口内で油をゆすぐことで全身の毒素が減少するという主張は、科学的に裏付けられていません。
透析(ダイアリシス)
透析は唯一、科学的に証明されたデトックス手段です。腎機能が失われた患者の血液を機械で濾過し、体内に残る老廃物や余分な水分を除去します。血液透析は血液を体外へ取り出して濾過し、腹膜透析は滅菌液を腹腔に注入して毒素を吸着させます。
