なぜFicollが血液分離に使用されるのか?

Ficollは、密度勾配遠心分離法で血液成分を効率的に分離できるため、広く利用されています。

密度勾配の形成

高分子量の多糖類であるFicollを水溶液に溶解すると、密度勾配を作ることができます。Ficoll溶液を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)などの高密度液の上に重ねると、上部から下部にかけて密度が連続的に変化する勾配が形成されます。

血液成分の分離

全血をFicoll-Paque勾配の上に層状に置くと、各成分は密度差に応じて異なる層に分かれます。これにより、赤血球(RBC)、白血球(WBC)、血小板を簡単に分離できます。

赤血球の沈降

最も密度の高い赤血球は勾配を通過してチューブ底部にペレットとして沈降し、上層には白血球と血小板が残ります。

単核細胞(モノ核細胞)の単離

Ficoll-Paqueは、リンパ球(T細胞、B細胞、NK細胞)や単球などの単核細胞の回収に特に有用です。これらの細胞は免疫機能に重要で、研究や臨床で頻繁に使用されます。

低毒性

Ficollは血球に対して比較的無毒であるため、分離後も細胞の活性を保ったまま次の解析や培養に利用できます。

確立された手法

Ficoll-Paque密度勾配遠心法は、長年にわたって実績のある標準的手法で、実験的・臨床的に血液成分を高い再現性で取得できます。

以上のように、Ficollは密度勾配を作り血液成分を密度差で分離できるため、特に単核細胞の単離において広く用いられる標準的な方法です。

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