オッディ括約筋とは何か – 役割と機能不全の概要
オッディ括約筋の概要
オッディ括約筋は、胆汁と膵液の流れを小腸の最初の部位である十二指腸へ調整する筋肉の弁です。総胆管と総膵管が合流してできる「胆管膵管壺(ヴァター壺)」の末端に位置しています。
働きと制御
通常は閉じた状態ですが、食事の消化に必要なときに開き、胆汁と膵液を放出します。その開閉は、腸内で食物が検出された際に分泌されるホルモン(コレシストカイニンやセクレチン)によって調節されます。
オッディ括約筋機能不全(SOD)
括約筋が適切に開かないと、胆汁や膵液が肝臓や膵臓に逆流し、痛みや炎症、組織障害を引き起こします。これを「オッディ括約筋機能不全(Sphincter of Oddi Dysfunction, SOD)」と呼びます。
主な原因
- 胆石
- 手術後の瘢痕組織
- 膵臓や胆管の炎症
- オピオイドや抗コリン薬などの薬剤
- 糖尿病
- 肥満
診断方法
- 腹部超音波検査
- 内視鏡的逆行性胆膵管造影(ERCP)
- 磁気共鳴胆膵管造影(MRCP)
治療法
- 括約筋を弛緩させる薬剤
- 内視鏡的治療(括約筋切開術など)
- 重症例では外科手術
SODは比較的稀な疾患ですが、強い腹痛や不快感を伴うことがあります。症状が疑われる場合は、早めに医師の診断と適切な治療を受けることが重要です。
