キスバグ(トリアトミナ)の危険性とは?

シャーガス病(トリパノソーマ症)

キスバグは口元や唇の近くを噛み、血液を吸った後に糞を傷口に残します。この糞に含まれる原虫(トリパノソーマ・クルーズイ)が感染源となり、シャーガス病を引き起こします。初期症状はインフルエンザ様で、進行すると不整脈や拡張性心筋症による心不全を招くことがあります。先進国では致死率は低いものの、感染者の約20〜30%が重篤な合併症を発症します。

アレルギー反応

キスバグの唾液に含まれるタンパク質に対してアレルギーを起こす人もいます。軽度の皮膚発疹から、呼吸困難、胃腸症状、さらにはショック状態に至ることもあります。感作は複数回の咬傷後に起こりやすく、現在のところ特効の免疫療法はありません。

分布地域

主にメキシコ、中米、南米の熱帯・亜熱帯地域に生息しています。米国でも12種が確認されており、特に南部州で見られます。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、南米では年間約14,000人がシャーガス病で死亡しています。

キスバグの予防策

・居住環境の清掃と整理整頓を徹底し、隙間のある網戸やドアは修理する。
・夕暮れ以降は室内をチェックし、ベッドや家具の隙間に虫や糞(小さな茶色・黒色の点)がないか確認する。
・虫は1〜3cmと比較的大きく、目視で発見しやすいので、見つけたらすぐに捕獲・処分する。
・寝具や衣類は定期的に洗濯し、熱処理で卵や幼虫を死滅させる。

適切な対策を講じることで、キスバグによる感染リスクやアレルギー反応を大幅に減らすことができます。

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