米国大学におけるナンキンムシ駆除研究の最新動向

ナンキンムシは近年急速に拡大し、家庭や事業所で深刻な問題となっています。米国の大学では、駆除方法の最適化と耐性メカニズムの解明を目的とした研究が活発に行われています。

オハイオ州立大学(Ohio State University)

同大学は2009年にナンキンムシの遺伝子研究を開始し、これまでほとんど調査されてこなかった分野に先駆けました。解析の結果、現在使用されている多くの殺虫剤に対して遺伝的耐性が高まっていることが明らかになり、効果的な駆除手段の見直しが求められています。

パデュー大学(Purdue University)

パデュー大学はラトガース大学と共同で、15階建てのアパートを対象に実証実験を実施しました。2007年5月に侵入状況を調査し、選定された部屋に同一の駆除剤を適用。2週間ごとに全室を再点検し、計8回の追跡調査を行いました。その結果、ほとんどの侵入は2回以上の処置で抑制できましたが、一部は4回以上の追加処理が必要となることが分かりました。

ケンタッキー大学(University of Kentucky)

同大学は2009年末にオハイオ州立大学の研究を踏まえて、全国から集めた100以上のナンキンムシ集団の遺伝子解析を行いました。解析対象の約88%が殺虫剤耐性を示す変異を保有しており、過去のDDT使用や海外での農薬使用が耐性形成に寄与した可能性が指摘されています。現在の殺虫剤は効果が薄く、新たな処置法の開発が急務です。

バージニア工科大学(Virginia Tech)

バージニア工科大学は2005年からラボでナンキンムシを飼育し、既存の駆除剤の有効性を検証しています。実験では、10日間曝露しても約50%しか死亡せず、いくつかの忌避剤も効果が低いことが判明しました。現在は、より高い致死率を持つ新規薬剤や物理的駆除法の開発に取り組んでいます。

その他の咬傷・刺傷 - 関連記事