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PICCラインと他の中心静脈アクセスデバイス(CVAD)の違い

長期的または特殊な静脈内治療が必要な患者には、中心静脈アクセスデバイス(CVAD)を留置して薬剤を投与します。CVADは主に4種類に分類され、代表的なものが末梢挿入中心カテーテル(PICCライン)です。本稿では、PICCラインとその他のCVAD(トンネル型・非トンネル型、皮下ポート)の特徴・挿入方法・リスク・ベネフィットを比較します。

PICCライン

PICCラインは上腕の大静脈に挿入されます。超音波で静脈を確認したうえで、専門の看護師・医師助手・放射線科医がカテーテルを導入し、胸部X線で先端が上大静脈に正しく位置しているか確認します。穿刺部位には無菌ドレッシングを施し、感染予防に努めます。確認後は、静脈内投薬や血液採取が可能です。

トンネル型・非トンネル型CVAD

トンネル型と非トンネル型は外科医や血管外科医が留置します。非トンネル型は頸部、胸壁、鼠径部などの大静脈に直接挿入し、カテーテルの先端が静脈内に位置します。皮膚表面近くにチューブの出口があり、外部からのアクセスが可能です。

トンネル型は胸壁を通して皮下にトンネル(通路)を作り、その中にカテーテルを通します。先端は静脈内に留め、皮下トンネルは特殊器具で作成し、縫合で固定します。トンネル型は長期間の使用に適し、感染リスクが低減されます。

皮下ポート

皮下ポートは数か月~数年にわたって頻繁にアクセスが必要な場合に使用されます。デバイス全体が胸部皮下に埋め込まれ、先端は鎖骨下静脈に位置します。ポートの反対側には小さなリザーバーがあり、専用の非刺穿針で皮膚を貫通して薬剤を注入・採血します。

リスクとベネフィット

CVAD留置時の合併症として、肺虚脱(気胸)、血胸、出血、穿刺部位感染、血流感染、血栓形成などがあります。気胸や血胸は緊急対応が必要です。これらの合併症は手技直後に症状が現れ、施術者は迅速に対処できるよう訓練されています。

一方、長期投薬が必要な患者にとっては、CVADは毎回の静脈穿刺を省き、在宅での管理が容易で、衣服で隠すことも可能です。適切なケアと定期的なチェックにより、合併症リスクを最小限に抑えながら、快適な治療が実現できます。

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