多発性骨髄腫治療にサリドマイドを活用する方法
概要
多発性骨髄腫は形質細胞に起因するがんで、現在のところ根治は困難です。しかし、予後を大幅に改善できる薬剤が複数存在します。その中でも免疫系に作用するサリドマイドは、特に効果が期待されています。サリドマイドは1950年代につわり止めとして使用されましたが、重度の先天性異常リスクが判明し市場から撤退しました。現在は厳格な管理下で医療用として使用が認められています。
使用手順と留意点
サリドマイド(商品名:Thalomid)の使用は慎重に検討してください。腫瘍内科医は、期待できる効果と副作用リスクを個別に評価し、患者ごとに適応を判断します。
米国でサリドマイドを処方・使用するには、STEPS(System for Thalidomide Education and Prescribing Safety)に登録する必要があります。医師と薬局も同プログラムに参加し、胎児への曝露リスクを最小限に抑えることが目的です。
他薬剤との併用について医師に相談しましょう。サリドマイドとデキサメタゾンの併用はFDAで承認されており、NCCNはプレドニゾンとの併用を維持療法として推奨しています。欧州ではメルファラン・プレドニゾンと組み合わせた治療も承認されています。
特定の状況ではサリドマイド単剤でも使用できます。デキサメタゾンが耐えられない患者や、血漿移植後に再発した患者に対し、単独投与が選択肢となります。NCCNは維持療法として単剤使用も推奨しています。
妊娠に関する注意
サリドマイドは胎児に深刻な奇形を引き起こすため、妊娠の可能性がある患者は厳格な避妊対策が必須です。
