キエンボック病とは?
概要
キエンボック病は、手首にある小さな骨の一つである月状骨(ルナート)に影響を及ぼす疾患です。月状骨への血液供給が途絶えることで骨が壊死(血管性壊死)し、機能障害を引き起こします。
原因
発症の正確なメカニズムは不明ですが、以下の要因が組み合わさって起こると考えられています。
- 外傷:転倒や手への衝撃など、急激な手首の外傷が血管を損傷し、血流が阻害されることがあります。
- 反復動作:特定のスポーツや作業で手首を繰り返し使用することも血管に負担をかけ、リスクを高めます。
- 基礎疾患:糖尿病や鎌状赤血球貧血など、血流障害を伴う疾患があると発症しやすくなります。
症状
主な症状は次の通りです。
- 手首の痛み
- 腫れ
- 可動域の制限(硬直)
- 握力低下
- 手首の動きが困難になる
診断
症状と身体診察に加えて、画像診断が重要です。X線やMRIで月状骨の変形や血流状態を確認し、病期を評価します。
治療
病期に応じて以下のように治療方針が分かれます。
初期(軽度)
- 手首の安静
- スプリントやギプスで固定
- 鎮痛薬の使用
- 理学療法による機能回復
進行期(中度・重度)
骨の壊死が進行した場合は手術が検討されます。代表的な手術は、壊死した月状骨の除去、骨移植、または手首の関節固定(関節固定術)です。
予後
早期に診断・治療を行えば、症状の進行を抑え、手首の機能を維持できる可能性が高まります。放置すると永久的な関節変形や機能障害につながります。
