骨髄性白血病の治療法
骨髄性白血病(急性骨髄性白血病、AML)は、血液細胞の骨髄系前駆細胞が異常増殖し、正常な血球産生が阻害される疾患です。主な治療は化学療法で、誘導療法(寛解誘導)と巣固化療法(寛解後療法)の2段階に分かれます。再発リスクが高い場合や寛解が不十分な場合は、幹細胞移植が検討されます。
寛解誘導療法
初期治療はアントラサイクリン系薬剤を用いた化学療法で、約7日間入院して集中投与します。白血病が中枢神経系に浸潤している場合は、髄液内へ直接投与します。この間、正常な骨髄細胞も破壊されるため、血球数が急激に低下し、輸血や抗菌薬などの支持療法が必要です。治療が成功すれば、血中の白血病細胞は検出されず、骨髄芽球率は5%未満に低下します。約2週間後には正常な血球が再び産生され始めます。
1週間以内に寛解が得られない場合は、同様の化学療法を再度実施します。若年患者は染色体異常が少なく、体力も比較的高いため、寛解率が高くなる傾向があります。
巣固化療法(寛解後療法)
寛解誘導で白血病細胞がほぼ消失しても、微小な残存細胞が数か月以内に再増殖することがあります。再発を防ぐために、シタラビンを中心とした高用量化学療法を数回にわたり5日間投与する巣固化療法を行います。若年患者はこの治療でも有利です。
幹細胞移植
再発や寛解が不十分な場合、化学療法後に造血幹細胞移植が最も有効な治療とされています。移植は同種(ドナー)移植または自己移植のいずれかで行われ、適合ドナーがいるか、患者の年齢・染色体異常の有無などを総合的に判断して決定します。移植は高リスクで合併症も多いため、慎重な管理が必要です。
