肝臓がんの合併症と対策
リスク
- 一次性肝臓がんの原因は完全には解明されていませんが、主なリスク要因として以下が挙げられます。
・B型・C型肝炎ウイルス(HBV・HCV)感染
・長年にわたる大量飲酒(1日2杯以上)
・肝硬変(肝機能を著しく障害する病態)
・糖尿病や肥満もリスクを高める可能性があります。
症状
- 初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、病状が進行すると次のような症状が現れます。
・右上腹部の痛みや違和感
・腹部の膨満感や重さ
・倦怠感、体力低下
・吐き気・嘔吐
・黄疸(皮膚や眼球が黄ばむ)
・便が淡く、尿が濃い茶色になるなど
肝生検
- 画像検査で腫瘤が疑われた場合、医師は針を用いて肝臓組織を採取し、顕微鏡でがん細胞の有無を確認します。
生検に伴う合併症は稀で、主に出血や胆汁性腹膜炎が数時間以内に起こることがあります。致命的な合併症は極めてまれです。
治療
- 治療方針は腫瘍の位置・大きさ、肝機能、肝硬変の有無、転移の有無によって決まります。
早期に肝細胞癌が見つかった場合は外科的切除や肝移植が有効です。進行例では、腫瘍増殖を抑える経口薬ソラフェニブ(商品名ネクサバール)が承認されています。
合併症
- 肝細胞癌に伴う主な合併症は消化管出血と肝不全です。また、がんは肝臓外へ転移しやすく、進行期では従来の化学療法が効果を示さないことがあります。手術後に再発するケースも多いです。
二次的な状態
- 肝がんの治療は、既存の肝疾患(肝炎や肝硬変)と併存していることが多く、肝機能が極端に低下している患者はがんそのものよりも肝不全で死亡リスクが高くなります。治療選択は、がんの制御と肝機能の維持という二つのリスクを慎重に天秤にかけて決定します。